
◆マイク1本で人々を歓喜・熱狂・感動させるミュージックシーンの主役
ロックやニューミュージック、歌謡曲やポップスなどさまざまな分野で人間の喜びや悲しみを感情豊かに歌いあげ、人々を感動させ楽しませることが、ヴォーカリストの仕事であり使命です。
ソロヴォーカルでは、いっさいが己の力にかかっているだけに、何ひとつ妥協のない自分だけの世界を構築していきます。逆に、バンドヴォーカルの場合は、構成メンバー一人ひとりの色がとけあいひとつの音世界をつくっていくものなので、お互いのコミュニケーションが重要になってきます。
また、自らの思いを歌にし、自作の楽曲を自演するアーティストシンガーソングライターは、幅広い才能が必要ですが、そのぶん理想とする音楽を自分のスタンスで追求できる喜びがあります。昔はピアノやギターで作曲していましたが、最近はコンピュータを使うケース(打ち込み)が多くなっています。楽曲すべてをつくり出せるため、才能を生かしてプロデューサーとして活躍するアーティストも増えています。

◆歌手やアナウンサーなどに正しい発声法を教え声の調整やリハビリもおこなう
ボイストレーナーは、主に発声法を教えることが仕事です。生徒になるのは、クラシック系の場合には声楽家、ポピュラー系ではヴォーカリスト、役者、タレント、アナウンサーといった声を使うことを仕事にしている人たちです。 定期的にレッスンをするほか、レコーディング前やライブ前のボイスコンディションの調整や、ノドを痛めた場合のリハビリレッスンなどの仕事も引き受けます。
基本的な仕事の流れは、まずノドの開き方、腹式呼吸の方法といった段階から教え、ピアノなどの鍵盤楽器を使って正しい音程を出せるように指導していきます。
声が出せる範囲には、ふつう地声で出せる音域と裏声でなければ出せない音域とがありますが、こういったレッスンを受けるうち、生徒たちの地声と裏声の境目はどんどん高くなっていき、声が出る音域の幅が広がっていくわけです。

プロとしてデビューするには、才能と努力だけでなく、人を引きつける「カリスマ性」と、「運」を招き寄せる力なども必要です。そういう資質が自分にあるかどうかを見極めるためには、人前で歌う機会をどんどんつくることです。
ヴォーカリストになる主な方法には次のようなものがあります。
①大手プロダクションやテレビ局が経営する専門学校やミュージックスクールに入学する。
②レコード会社へデモテープを持ち込んで売り込む。
③テレビ局やレコード会社が主催するオーディションに合格したり、新人登場番組で好成績をあげる。
④有名歌手や作曲家に師事する。
専門的な教育を受けてプロになった人、たとえば声楽家やコーラスの仕事をしていた人などがボイストレーナーとして好まれる傾向があります。したがって、ボイストレーナーになるには、まず声楽についての専門的な教育を受けることが必要。音大や専門スクールなどで専門知識を学び、自らがボイストレーナーについて声を鍛え、そのノウハウを身につけることが必要です。

どんな音楽ジャンルでも共通して求められるものは、表現力と歌唱力、そして新しい感覚と誰のマネでもないオリジナルの感性です。
発声や音感といった基本の能力はもちろん、ダンスや演技などの総合的なセンスもパフォーマンスをするうえで欠かせません。